2019アジア・マウンテンバイク選手権大会 レバノン競技結果


Asian Mountain Bike Continental Championships – XCO – XCR – DHI
25 Jul – 28 Jul 2019 Kfardebian LEBANON

ASIAN MTB CHAMPIONSHIP 2019 – Technical GUIDE FINAL

全日本選手権大会の翌週から行われた2019アジア選手権。日本から総勢17名の選手が派遣された。
主なリザルトと鈴木雷太監督のレポートは次のとおり。

●クロスカントリー

男子エリート
1 MA Hao China 1:32:03
2 YAMAMOTO Kohei Japan 1:32:17
3 LYU Xianjing China 1:34:12
7 HIRANO Seiya Japan 1:42:55
10 SAWADA Toki Japan 1:46:35

女子エリート
1 YAO Bianwa China 1:20:13
2 YAO Ping China 1:21:54
3 LI Hongfeng China 1:22:33
7 IMAI Miho Japan 1:28:19

男子エリートU23
1 MUKHAMEDIYANOV Temirlan Kazakhstan 1:42:14
2 ZOHRABZADEH Ali Iran 1:44:09
3 KIM Mino Korea -1 LAP
4 TAKEUCHI Ryo Japan -1 LAP
5 MURAKAMI Koutarou Japan -1 LAP
8 HIRABAYASHI Ari Japan -3 LAPS

女子エリートU23
1 MATSUMOTO Rina Japan 1:21:00
2 PANYAWAN Natalie Thailand 1:35:44
3 KAWAGUCHI Urara Japan 1:37:04

男子ジュニア
1 MATSUMOTO Issei Japan 1:07:34
2 YAMAGUCHI Sohei Japan 1:08:15
3 HONG Hang China 1:11:42
8 NAKAJIMA Ayumi Japan 1:18:21

女子ジュニア
1 WU Zhifan China 1:02:27
2 KOBAYASHI Akari Japan 1:04:52
3 PHONKLA Yonthanan Thailand 1:12:02

●ダウンヒル
男子エリート
1 BOONSANE Methasit Thailand 0:03:49.721
2 ZANJANIAN Hossein Iran 0:03:50.862
3 CHIANG Sheng Shan Chinese Taipei 0:03:51.843
4 SHIMIZU Kazuki Japan 0:03:57.296
6 YAMADA Lucas Junichi Japan 0:04:04.575

女子エリート
1 DEEKABALLES Vipavee Thailand 0:04:27.742
2 CHATKAMNOED Siraphatson Thailand 0:04:43.420
3 PRASTIKA Tiara Andini Indonesia 0:04:54.019
5 NAKAGAWA Hiroka Japan 0:05:04.629

●クロスカントリーリレー
1:CHINA 1:26.26
2:JAPAN 1:26.50
3:IRAN 1:34.15
4:KAZAKHSTAN 1:37.41
5:THAILAND -1lap

リザルトのページ

鈴木監督レポート1
秋田の全日本選手権が終了して慌ただしく23日からレバノンへ向けて出発しました。会場はスキー場で標高2000m付近。例年ほどのゴタゴタは少ない中でもスケジュール変更もありましたが、26日チームリレーから競技がスタート。日本は松本一成、松本璃奈、平林安里、小林あか里、山本幸平の現全日本チャンピオンでのエントリー。ライバルは平均値の高い中国。スタートの松本一成はジュニアながら検討して3位で実姉である松本璃奈へ。他国が男子を起用してくる中、好走して平林へ。コース遠目に見ても一気に差を縮めてトップで小林にバトンを繋ぐ。小林も一回落車はあったもののきっちり走り切って、2位18秒差で山本へ。中国との差はコース前半で10秒ほどまで詰め寄ったが、激登りでミスをしてしまいそのまま2位でゴールした。明日27日はXCO女子全カテゴリー、XCO男子ジュニア、DHI男女シーディングランが行われる。引き続きのご声援よろしくお願いいたします。

鈴木監督レポート2
コースは標高2000m超えの森林限界を超えた岩盤路面に作ってあり、登り勾配はきつく下りもも岩がごろごろとしていて難しいというよりは走りにくいコースだ。スタートしてすぐに乗っていけるかどうかの直登がありここをある程度上位で通過しない事には優勝のチャンスは限りなく少なくなる。
女子はエリート、U23、ジュニアと各1分間隔でスタートした。
女子エリートは4周で行われ、日本から今井美穂が初参戦となった。スタートから先頭集団を作り走り出す中国に対して4番手で走り出したが、2周目で後輪をパンクしてしまい半周ほどそのまま走行を余儀なくされた。ここで順位を落としてしまうが、ピットでホイール交換後、しっかりとペースを作り直して7位でゴール。
女子U23は松本璃奈と川口うららが参戦し女子エリートと同じ4周。松本はWCC(ワールドサイクリングセンター)でトレーニングを積んでおり、先日のWCフランス大会でも好成績を収めて伸び盛りだ。スタートは松本を先頭にグングンと前に伸びる形で進み、1分前の女子エリートをどんどんとパス。ラップタイムも女子エリートよりも早いタイムで1周目を終えた。その後も後続をどんどんと引き離しぶっちぎりの優勝を飾った。川口は集団内でのスタートとなったがしっかりと走り切って3位。
女子ジュニアは小林あか里がスタートした。小林もWCCでのトレーニングを積んでいて成長が著しい。スタートしてすぐに中国との一騎打ちとなったが、徐々に差を開けられて惜しくも2位となった。
男子ジュニアは松本一成、山口創平、中島渉の3名のエントリー。スタートのタイミングで少し遅れてしまったが、1コーナーから激登りに入る手前でスルスルと前に出た松本がそのままハイペースでレースの主導権を握りだした。中国、カザフスタン、韓国に入られてしまった山口も先頭松本と差が開く前に一気に先頭まで追い付き日本チーム2名。途中松本が抜け出した形になるが、山口もよく走れておりその都度追いついたが、最後は松本が山口を振り切ってワンツーを飾った。中島は高所で呼吸がきつそうであったが、あきらめることなくしっかりと走り切り8位であった。

度重なるスケジュール変更で夕方遅くに開催となったDHI。スタート地点までのシャトルもスムーズに行われることなくたった4本しか試走を行う事が出来なかった。また他国によっては事前合宿を行っていて、専用バギーも投入し自国で搬送を行うなどかなり積極的であり、トレーニング量と質の差がレース前からあった。男子エリートの清水はトレーニングで手を負傷してしまったが西川トレーナーに処置してもらいスタートをきり4位。山田はスタート直後にチェーン切れをしてしまい15位。女子エリートの中川はコースアウトもあり5位で終えた。
最終日はXCO男子エリート、男子U23、DHI男女決勝が行われる。
日本からのご声援よろしくお願いいたします。

鈴木監督レポート3
大会最終日はXCO男子エリートと男子U23、DHI男女決勝が行われた。1周4.2kmx6周 25.2kmでステージングこそエリートとU23で区別されていたが、一斉スタートでの開催。日本からは男子エリートに山本幸平、平野星矢、沢田時、前田公平の4名。男子U23に平林安里、村上功太郎、竹内遼の3名エントリー。ジュニアのレースでスタート後の激登りを3番手以内で入ることを最初の最重要ポイントとしてスタートした。エース山本はペダルキャッチをミスしてしまい、この登りを7番手で入っていく。先頭はカザフスタン、イラン、中国がグングンと前に行き、5番手ほどからはぐちゃぐちゃの状態になって、半周の間に20秒のギャップが出来てしまった。他の日本人はU23の後方スタートの平林がグイグイと前に行き山本の後ろまで上がってきた。2周目には中国、カザフスタン、山本の順だが20秒差。3周目に入りやっと山本も追いつくことに成功した。テクニカルセクションや下りは基本的に山本優勢であったが、4周目にアタックをかけたが10秒差から離す事が出来ない。追いつくまでに脚を使っていて爆発的な加速が見られず5周目に入るころにはまた先頭2名パックとなった。最終回となり一騎打ちとなったが、長い登りで中国にアタックされて一気に15秒差をつけられ、そのまま2位でのゴールとなった。平野は集団から抜け出せずにスタートを切ったが、中盤以降ペースを上げて7位、スタート直後は同じ位置にいた沢田は逆に中盤で平野のペースアップについていけずに10位、前田公平は中盤で落車をきっかけにペースダウンしてしまい15位のー1Lapとなった。
U23はスタート後いい位置につけた平林であったが、落車でハンドルが壊れるトラブルがあり8位に。U23初参加の竹内と村上はそれぞれ4位竹内、5位村上でレースを終えた。
DHIは2.1kmのコースだが麓から吹き上げるアゲンストの中ペダリングパワーが重要なポイントで土質はロッキーとバフバフの砂のコース。男子エリートの清水に期待がかかったが前日の試走で負傷した手の影響も出てハンドルをしっかりと押さえられず4位、山田は高所で頭痛を押し切ってスタートしたが本領を発揮できずに6位で終えた。女子エリートの中川は向かい風の中リズムを合わせることがうまくできずに5位でゴールとなった。

XCR銀、XCO男子エリート銀、XCO男子ジュニア金銀、XCO女子U23金銅、XCO女子ジュニア銀の7個のメダル獲得する事が出来た。しかし中国との差もありしっかりと強化を行っていきたい。
日本からの御声援ありがとうございました。

監督 鈴木雷太(JCF強化スタッフ)
公益財団法人日本自転車競技連盟サイトより転載

 

派遣選手団
<選手>(17名)
[クロスカントリー 男子エリート]
山本 幸平(北海道 DREAM SEEKER)
平野 星矢(長野 TEAM BRIDGESTONE Cycling)
沢田  時(滋賀 TEAM BRIDGESTONE Cycling)
前田 公平(東京 弱虫ペダルサイクリングチーム)
[クロスカントリー 男子U23]
平林 安里(長野 SPECIALIZED RACING JAPAN)
竹内  遼(FUKAYA RACING)
村上 功太郎(松山大学)
[クロスカントリー 男子ジュニア]
山口 創平(滋賀 ProRide)
中島  渉(埼玉 Limited team 846/KURE/TRIGON)
松本 一成(長野 TEAM SCOTT JAPAN)
[ダウンヒル 男子エリート]
清水 一輝(愛知)
山田 ルーカス 淳一(愛知 重力技研/Body Architect)
[クロスカントリー 女子エリート]
今井 美穂(群馬 CO2bicycle)
[クロスカントリー 女子U23]
川口 うらら(兵庫 日本体育大学)
松本 璃奈(長野 TEAM SCOTT JAPAN)
[クロスカントリー 女子ジュニア]
小林 あか里(長野 MTBクラブ安曇野)
[ダウンヒル 女子エリート]
中川 弘佳(大阪 Lovespo.com/Liv)

<スタッフ>(4名)
[監 督]
鈴木雷太(JCF強化支援スタッフ)
[コーチ]
西川昌子(JCF強化支援スタッフ)
[メカニック]
小林輝紀(JCF強化支援スタッフ)
榎本真弥(JCF強化支援スタッフ)